女性にとっての永遠のテーマといえば『美容』ですが、その基本にあるのはやはり『健康』です。健康第一という言葉がありますが、年齢を重ねていくごとに健康であることの大切さを実感している方が多いのではないでしょうか?
そして、女性の健康と美容に影響力を持つのが『女性ホルモン』です。そもそも女性ホルモンとは?
【2種類の女性ホルモン】
女性ホルモンには、卵胞ホルモンの「エストロゲン」と黄体ホルモンの「プロゲステロン」という2種類があります。
『エストロゲン』⋯女性らしい体づくりを助ける代表的な女性ホルモンです。乳房の成長や子宮・膣の発育、肌や髪のハリや潤い、骨密度など女性の体全体の健康と美容をサポートする役割を持ちます。子宮内膜を厚くして妊娠を準備するという働きもあります。また、脳や自律神経にも働きかけ女性のメンタル面にも作用するホルモンです。
『プロゲステロン』⋯健全な妊娠維持には欠かせない大切なホルモンです。基礎体温を上昇させたり、受精卵の着床のために子宮内膜を整えたりする働きがあります。体内に水分を保つ作用もあり、生理前に身体の変化が訪れるのはこのプロゲステロンの作用と言われています。
この2つの女性ホルモン「エストロゲン」と「プロゲステロン」それぞれが月経と連動して一定の周期で分泌量が増減します。
「ホルモンバランスが乱れる」という言葉を耳にすることがあると思います。それは2つのホルモン分泌が正常に行われなかったり、サイクルが変化したり、加齢などによって分泌量が減ったりすることを意味します。そして、この「ホルモンの乱れ」は、女性の体と心の健康に大きく影響します。
【基礎体温をつける】
日常生活の中で不調が起きると自分のホルモンバランスは大丈夫だろうか?と気になりますよね。自分の状態を把握するには、基礎体温をつけることをおすすめします。以前の妊活ブログでもお話しましたが、基礎体温を知ることで女性ホルモンの分泌リズムを確認することが可能です。正常なリズムで機能してる場合は、体温は生理の開始から排卵日までの低温期(28日周期の人だと通常14日ほど)とそれ以外の高温期の二層に分かれます。
全体的に二層に分かれていなかったり、体温の周期や持続期間が乱れていたりする場合は、ホルモンバランスの乱れが疑われます。
基礎体温は、起床後すぐに横になったままで計るなど、毎日同じ時間帯に計るようにしましょう。最近では身近なスマートフォンでも基礎体温を管理できるアプリも出ていますので上手く活用していきましょう。
【ホルモンバランスが乱れると?】
ホルモンバランスの乱れは身体的な不調、精神的な不調、美容面の不調に現れます。
身体的な不調⋯身体的な不調では、生理不順やPMS(月経前症候群)、無月経になったり過度な出血量、不正出血が続くこともあります。子宮内膜症など日常生活に支障を起こすことも多く要注意です。また、肩こりや腰痛、頭痛など目立ったり冷えを感じる場合も注意しましょう。
精神的な不調⋯精神的不調では、些細なことでもイライラしてしまったり、不安感が強くなったり、気分が沈みがちでやる気が起きないなどが目立ちます。
美容面の不調⋯ニギビや吹き出物ができやすかったり、肌や髪が乾燥し潤いがなくなっていたり、浮腫みやすくなるこなどが起きます。
卵胞ホルモンは血行促進や筋肉の維持、代謝機能などを支える働きがあり、肌の状態や髪質など、美容を支えるには欠かせないものです。女性ホルモンの乱れは身体や精神だけでなく、外見面での悩みも生み出してしまいます。女性ホルモンの働きは女性の健康を支えるそのものです。ホルモンバランスをコントロールすることが大切です。
【女性ホルモンをコントロールするポイント】
女性が一生の内に分泌する女性ホルモンは、ティースプーン1杯ほどだと言われています。ほんの僅かな量でも身体にさまざまな影響を与える女性ホルモン。適切な量の分泌を促すには以下のポイントに気を付けて毎日を過ごしてみてください。
バランスの良い食事
たんぱく質(肉や魚、大豆)、野菜、炭水化物、そして良質な脂質をバランスよく摂ることは大切です。
特に、エストロゲンに似た働きをするとされている、イソフラボンを含む大豆製品、骨量を補うカルシウムを含む小魚や牛乳、腸内環境を整える食物繊維などは積極的に取入れるようにしてくださいね。
質の良い睡眠
ホルモンバランスを整えるには質の良い睡眠も大切です。遅くても12時前には布団に入り、毎日7時間以上は眠るように睡眠時間を確保しましょう。寝る3時間前には食事を終えて夜はカフェインは控えましょう。必要な睡眠時間は人により異なりますが、翌朝スッキリ起きられることを質の良い睡眠を取ったかどうかの目安にしてみてください。朝は日の光を浴びることで体内時計を整えることが自律神経を健全に機能させます。深い睡眠を得るためにも大切なことです。
適切なスキンケア選び
ホルモンバランスの乱れは肌のバリア機能を弱め、乾燥や敏感肌などになりやすい傾向があります。そんな時はまず保湿対策をすることが大切です。アミノ酸、セラミド、ヒアルロン酸などの保湿成分を含むスキンケア商品を心がけてみてください。また、全部のアイテムでなくてもお肌の状態に合わせて基礎化粧品を見直すのもひとつの方法です。化粧水をしっかり浸透させて保湿したり、美容成分たっぷりのシートマスクを取り入れたり、乳液、クリームなどはオイリーな箇所を避けて塗るなど、肌の状態に合わせて日々変えてみることでトラブルが改善される期待ができます。
ホルモンバランスの乱れは、女性の美容と健康にとって大きなデメリットにつながります。より質の高い食事や睡眠、適度な運動、日々のスキンケアなど、生活を見直すきっかけにしましょう。